こんにちは、革と帆布のかばん専門店 香久山鞄店スタッフのよちこです。

当店でも人気の商品、赤さび染め帆布のお出かけミニショルダーバッグ。こちらの商品をスタッフに使ってもらい、どれくらいの変化が訪れるか検証してみました。検証期間はおよそ半年間ぐらい。お休みの日などお出かけの際にバンバン使ってもらいました。はたしてどれほど変わったのだろうか。

帆布ミニショルダー,ネイビー

帆布ショルダー、半年でここまで変わりました。

どうでしょうか、このネイビーの佇まい。新品のときでは決して味わえない天然素材ならではの味わいが生まれています。

帆布ミニショルダー,ネイビー

革も帆布も、劇的に変化しました!

ちょっと拡大してみました。革も帆布もなかなか劇的な変化を遂げております。

オイルバケッタレザーには深いシワが刻まれ、ええ感じの陰影が生まれています。革自体の色艶も深みを増しています。

一方、赤さび染め帆布には鉄分の微細な化学変化や生地の摩擦により、こなれ感が生じ始めているようです。これだよ、私が赤さび染め帆布に期待していたものは!

帆布ミニショルダー,ネイビー

新しいネイビーも、それはそれでいいものだ。

最新版のネイビーも掲載しておこう。帆布、革のハリ感ともに申し分なし。これからこの新品ネイビーとともに歩む時間、積み重ねる時間を考えると、先々がいろいろと楽しみになります。それはともかく革の色のトーンがどうもちがうような気がするだけどな…。

帆布ミニショルダー,ネイビー

新・旧ネイビー揃い踏みしてみた。

改めて両者を比較してみると革の色、やっぱりちがうぞ。ぶっちゃけ白状しますと、当時製造のオイルバケッタレザーは、製造ロットによってはレッドが強めの色合いとなってました。将軍様に無理難題を仰せつかった新右衛門さんばりに「たいへんでござるよ~」と安国寺の一休さんに泣きつきたい気分でしたよ。

というのもこのオイルバケッタレザー、革の味わいを求めると革質が安定せず、安定を求めると味わいが薄れるという、まるで禅問答のようなジレンマのある革だったからです。

そこで新ネイビーというか今回このシリーズを復刻するにあたり、「原点に立ち返って革作りにもこだわろう、オーイェー大作戦」を決行いたしました。革の個性やキズは少々ございますが、それらは革本来の表情を引き出すための代償です。おかげで初期の頃と同じような革の表情&ダークでビターなトーンにすることが出来たのであります。新右衛門さん、俺はやったよ!

今回ご紹介した商品