（香久山鞄店でも取扱っている Columbus 防水＋保革スプレーも効果的です）

防水スプレーを使う際には、いくつか気をつけたい注意点があります。

• 初めて使う素材の時は、最初に目立たない場所で一度テストをすることが必要です。
  お手入れ用品の成分と素材の相性が合わなくてシミになるということもたまにあります。
• まんべんなく噴霧されるように、適宜距離をあけて、むらが出ないように吹き付けること。
• 時間をおいて、完全に全体が完全に乾いてからバッグを使用すること。
• 時折改めてスプレーすること。これは、スプレーの種類にもよりますので利用前にご確認ください。
• 前回力を込めておすすめしたブライドルレザーは、ブルームを完全に落としてからスプレーを噴霧してください。
  ブルームが残っているとスプレーにより白い薄い膜ができる原因となるそうです。
  （ちなみに、馬毛など柔らかな毛を使用したブラシで丁寧に優しくブラッシングしてあげると艶が増し、専用のクリームを塗ることで革が潤い栄養補給もできます。）

以上のポイントを守っていただければ、防水スプレーはお手軽な防水手段といえるでしょう。

2. なるべく濡らさない

濡らしたときの対処方法、と言いながら、最大の鍵はこれです（笑）。

バッグのカテゴリーの中でも一番濡らしがちなのが、リュック。背負っていると自分の傘の水滴がついたり、うぎゃーっ、となることはあります。
おすすめは……付属していないのが申し訳ないのですが、水滴を防ぐナイロン製の雨カバー。
大抵がナイロン製の袋の入り口がゴムになっていて、シャワーキャップのように簡単にすっぽり被せられるスタイルになっています。

（これはランドセル用の雨カバーです。ランドセル同様、天然の本革を使った大人のbagもまずは濡らさないことが一番大切）
今検索して驚いたのですが、tote（トート）用の雨カバーも販売しているのですね。
すっぽり被せる仕様は同じですが、上の中央に穴が開いていてハンドル（持ち手）を引き出して使用します。

事後のケア：万が一濡れてしまったときの対応

いくら準備をしていても、濡れてしまうときはあるものです。そんな場合は下記の手順で事後のケアをしてあげてください。

• できるだけ早い段階で、タオルなど乾いた柔らかい布を使用ししっかりと丁寧に水分を拭きとる。
• pcや書類、小物など鞄の中に収納している荷物を出して、内側の内装にも水分が浸透しているようならば、それも可能な限り布で吸い取る。
  びしょ濡れの場合は新聞紙を詰めるのも有効な方法のひとつ。ボディの形を整えるのにも役立ちます。
  （ただし、裏地にインクの色が移らないよう外側は無地の紙にしてください！）
• 仕上げに空の状態（あるいは新聞紙がはいったまま）で形を整えて、直射日光の当たらない風通しの良い場所で陰干しにする。
  この時、吊るすとバッグの種類によっては型くずれしますのでお気を付けください。

鞄を乾かすときにとても大事なことがあります。絶対の絶対に、
ストーブやドライヤー、その他暖房器具のそばに置くなどして速く乾燥させようとしないでください。
湿った革に熱を加えると、極端に変質して硬くなってしまい革の品質が損なわれてしまう可能性があります。

また、タンニンなめしの革の場合は、ゆっくりと乾燥させても少し固くなってしまう特徴があります。
その場合は皮革用クリームを塗布すると、乾燥後再び革製品を使ううちに、しばらくすると元の柔らかさを徐々に取り戻すことができます。
防水スプレーと同じく、シミにならないかどうか目立たないところで試してからご使用ください。

男性・女性問わずユニセックスにお選びいただけるシンプルで使い勝手の良いスマートなデザインのBCシリーズは、
ノートパソコンが入るポケットが付いていたりと、収納力はもちろん機能性にもこだわったおすすめの商品。
スーツやジャケット、コート、革靴など通勤スタイルにはもちろん、プライベートなどカジュアルなファッションにも合う、上品で高級感のある大人の革製品です。
普段愛用されている腕時計やお財布、定期入れなどの革グッズに合わせて選ぶのもおしゃれでおすすめ。
使い込むほどに表面の艶が美しい、革の質感や独特の雰囲気を味わっていただけ、経年変化（エイジング）を楽しめるのも魅力のBCシリーズ。
長持ちするよう定期的に革のお手入れもしながら、雨の季節も革製品と無理なく、楽しくお付き合いいただけると私達も嬉しいです。

鞄工房山本 二見