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でっかくなって帰ってきた革の探求者。
香久山鞄オリジナルのボディバッグ、”革の探求者”がでっかくなって帰ってきました。右のファーストモデルよりも+20mmサイズアップし、バッグ容量にとって不足なし。でもでかすぎてバッグを持て余すということはありません。20mmアップしても各パーツのデザインバランスが破綻しないよう、試作を繰り返して、レザーボディバッグとしての理想的なバランスに仕上げております。
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3年後、5年後の姿が、とても楽しみな革。
本製品には、厚みのあるコンチェリア800(オットチェント)社のトスカーノリスシオを使用しています。トスカーノリスシオは革の中に油分成分をしっかり溜めて、コシがありながらも滑らかで吸い付くような手触り感を持ち合わせた、植物性タンニン鞣しのイタリアンレザー。3年、5年と使うほどに味わいが生まれてくるので、長く愛着を持ってお使いいただけます。しかしこの革、べらぼう高い。高すぎてバッグにはおいそれと使えないくらいに高級な牛革です。でも香久山鞄はファクトリー直販価格として、お求めやすい価格帯を実現させました。だって革のすばらしさを探求してほしいからです。
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さらにマニアックな革のご説明。
本製品の革には、イタリアのトスカーナ州にあるコンチェリア 800(オット チェント)社で製造されているダブルショルダーレザーを使用しています。 ダブルショルダーとは両肩をまたぐようにヨーロピアンスタイルで裁断した革。当然ですが1頭につき1枚しか取れない貴重な部位です。同社は主にフランス原皮を使用し、トスカーナ地方の伝統的な技法であるバケッタ製法を用いたタンニン鞣し一筋のタンナーです。
バケッタ製法とは、植物性タンニンで時間をかけて鞣した革に、牛骨などを煮沸して採取した純度の高い「牛脚油」を時間をかけてゆっくりと加脂していく、かなりの時間と手間のかかる皮革の製法です。バケッタ製法で作られた革は、革の中に油脂成分をしっかり留め、コシがありながら滑らかで手に吸い付くような手触り感を併せ持ちます。また、見事な経年変化(エイジング)を見せてくれるのも特徴です。こちらの画像はグレージュの革です。
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問題編:ロジカルな鞄作りによるバイアス的発想
バイアス(英: bias)とは、偏りとか斜めのこと。ダブルスライダーで開閉する本製品のファスナーは、ファスナーのラインを奥側から前に向かって斜めのバイアスラインを描き、ライン頂上部にて最前となるよう動線設計いたしました。たいへん地味な箇所かもしれませんが、じつはこれこそが香久山鞄が提唱したいロジカルな鞄作りの真髄です。アンタ、ロジカルな鞄作りって何なのさ。
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解答編:斜め横断だから中身が見やすくて開け締めもしやすい。
ファスナーのラインをバイアスにさせることで、ボディバッグの中身がより視認しやすい上に、手首をさほど曲げることなくスムーズにファスナーが開閉いただけます。ところが実際に革で作ってみると、これがとても難しい。最適なバランスを見つけ出し、思い描いた理想的なシルエットが百発百中で実現できる、それがプロフェッショナルの仕事、職人の仕事です。
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シングル内装ポケット
収納部分には男性の手がスッと入りやすいサイズのポケットをご用意いたしました。
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トスカーノレザー3姉妹。
いずれも見目麗しく、立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花、グレージュ、チョコ、ブラックの3色をご用意しました。不安定な脚立にずらりと並んでおりますが、決してダチョウ倶楽部ではございません。今のライフスタイルにコーディネートしやすいよう付属革を使わず、全てを同じ革で仕上げ、ステッチも抑えめ。モノクロームなトーンに統一しています。
お使い始めは上品で落ち着いたややマットな質感の革が、革の地艶が上がることによって次第に自然な光沢感が生まれてまいります。革の経年変化の面白さを知ってしまったら、もう後戻りはできません。
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チョコ
THE革、THEオイルレザー、THE冒険者ともいうべき王道の革の色。RPGのハードレザーアーマーってたぶんこんな色じゃないでしょうか。こんがりした革の色艶の変化がずっと楽しめるチョコです。よくあるキャメルほどカジュアルになり過ぎることなく、落ち着いた上品な風合い。大人の、大人による、大人のための革ライフを満喫いただける色です。ブーツと色を合わせてもかっこよろしいですよ。
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グレージュ
野望に近づいた大人のための革、グレージュです。グレーにベージュが混ざった透明感のある色合いから始まり、革に陰影と深みが粛々と増していくさまは、革の探求者となったあなたの心を激しく揺さぶります。茶褐色に変貌していくそのさまをじっくりご堪能ください。変わりゆく姿、移ろいゆくものなど、メタモルフォーゼが大好きな方に。
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ブラック
茶系統とは一線を画す、革帝国の2大双璧の一角。それがブラックです。この世のすべての色は、混ぜ合わせていくと最終的に黒に終結いたします。黒革の手帖、ストーンズのPaint It, Black、江戸の黒豹...古今東西、やっぱり黒は突き抜けてカッコイイ色じゃないでしょうか。
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新色 アンティークグリーン
ネイビーにはもう飽きた、という革紳士のハートをどこまでも鷲掴みするアンティークグリーン。深みと優しさを感じさせる青緑色の絶妙な色合いは、身につけるたびに気持ちを盛り上げてくれる限定カラーです。使うほどに味わい深く変化してまいります。